どうも、編集部のりっぴーです。
最近はカードゲームの攻略記事をよく目にするようになりました。
初心者の敷居が下がり、だれでも勝利体験を得ることができる素晴らしい文化だと思います。
一方で、書き手の文章力の問題で、伝えたいことがうまく伝えられていない記事もよく見られます。
今回は読みやすい記事の書き方と題して、私が意識している記事の書き方について、お伝えできればと思います。
※これが正解ではありませんが、ひとつの指標として見ていただければと思います。
大切にしたい文章の考え方
カードゲームの攻略記事を書くとき、
「知っていることを全部書けば、良い記事になる」
わけではありません。
詳しい人ほど伝えたいことは増えます。
しかし情報を詰め込みすぎると、本当に重要なことが埋もれ、読者は「結局どうすればいいの?」となってしまいます。
大切にしたいのは、情報量の多さではなく、
読者が理解し、実戦で再現できること。
そのために意識してほしい、攻略記事の基本的な書き方をまとめます。
① まず結論を伝える
攻略記事では基本的に、
結論 → 理由 → 詳細
の順番で書きます。
たとえば、
"ヤソップは必ず処理します。
10シャンクスをアクティブにされると、こちらの盤面を一方的に処理される可能性があるためです。"
これなら最初の一文だけで「何をすればいいのか」が分かります。
逆に、
状況説明
↓
カードの説明
↓
相手の動き
↓
"だからヤソップを処理する"
という順番では、結論にたどり着くまで読者は目的が分かりません。
カードゲームの記事はカード名、数字、盤面状況など、ただでさえ情報量が多くなります。
だからこそ、
「何をするのか」を先に伝え、「なぜするのか」を後から説明する。
これを意識してください。
② 最初に「この対面のポイント」を見せる
対面解説に入って、いきなり長い文章を始める必要はありません。
まず、
-
ヤソップを必ず処理する
-
王直を絡める
-
中盤のキャラを守りすぎない
-
10ロックスを複数回プレイすることを目指す
というように、その対面で覚えてほしいことを先に並べます。
細かい理由はあとで説明すればOKです。
先にポイントを見せることで、読者の中に
「この記事ではこの話をするんだな」
という地図ができます。
その状態で詳しい解説を読むため、長い記事でも迷子になりにくくなります。
③ 「何をするか」より「なぜするか」を伝える
攻略記事で最も大切にしてほしい部分です。
たとえば、
"8ドンではシキを出します。"
だけでは、読者はシキを引かなかった瞬間に困ってしまいます。
そこで、
"8ドンではシキを優先します。
相手のレストキャラを処理しながら、次の大型キャラへの対応まで準備できるためです。"
と理由まで説明します。
さらに可能なら、
「そのプレイをしなかった場合、何が起こるのか」
まで書けると理想的です。
読者に覚えてもらいたいのは、
「8ドン=シキ」という答えではなく、「なぜこの盤面ではシキなのか」という考え方。
理由を理解できれば、理想通りのカードを引かなかった試合でも応用できます。
④ 「なぜ負けるのか?」から考える
対面攻略を書くとき、いきなり理想進行を書き始める必要はありません。
まず整理したいのが、
「この対面では、なぜ負けるのか?」
です。
たとえば、
-
このキャラを残すと負ける
-
この組み合わせを揃えられると負ける
-
中盤の処理が追いつかなくなって負ける
-
このターンまでに盤面を作れないと負ける
など。
敗因が分かれば、
敗因 → それを防ぐ方法 → 相手に要求するカード → 自分の進行
という形で、攻略を逆算できます。
ただ理想ムーブを書くよりも、
「なぜこの進行になったのか」
まで伝わる記事になります。
⑤ 分岐は文章に埋め込まない
カードゲームの記事では分岐が大量に発生します。
これを、
"ヤソップならグロリオーサですが、おでんならニューゲートで、ボニーの場合もニューゲートでよく、ただし手札によっては……"
と文章でつなげると、一気に読みにくくなります。
そんなときは単純に分けます。
ヤソップの場合
→グロリオーサで処理。
おでん・ボニーの場合
→ニューゲートを優先。
これで十分です。
分岐は文章にしない。分ける。
また、一文の中に複数の判断を詰め込まないことも重要です。
「ただし」「一方で」「○○の場合」が出てきたら、一度改行できないか考えてみてください。
⑥ すべての盤面を説明しようとしない
カードゲームには無数の盤面があります。
相手の手札、ライフ、盤面、置きドン、自分の手札。
これらをすべて文章で説明することはできません。
無理に説明しようとすると、
詳しいけれど、とにかく長くて読みにくい記事
になってしまいます。
分岐が増えすぎたら、
ここからは分岐が多いため、基本方針を説明します。
として構いません。
そして、
-
何を最優先で処理するのか
-
何を盤面に残したいのか
-
いつからリーダーへ攻撃するのか
といった判断基準を伝えます。
100種類の盤面を書くより、
100種類の盤面で使える考え方を1つ書く。
こちらを意識してください。
⑦ 「やってはいけないこと」にも理由を書く
たとえば、
"この対面ではロキを出してはいけません。"
だけでは、読者は「ロキを出さない」というルールを暗記することになります。
そこで、
この対面では基本的にロキを出しません。
ロキを出すことで、相手の10ニューゲートが6コストで登場できるようになるためです。
と説明します。
これなら別の状況になったとき、
「今回はそのデメリットが発生するのか?」
と読者自身が考えられます。
「○○するな」と書いたら、
なぜダメなのかまでセットで伝える。
これを意識します。
⑧ 理想進行はターンごとに区切る
具体的な進行を書く場合は、
1ターン目
○○
2ターン目
○○
3ターン目
○○
と区切ります。
途中で分岐するなら、
パターン①
パターン②
とさらに分けます。
攻略記事は小説ではありません。
文章としてきれいにつなげることより、
あとから必要な情報をすぐに探せること
を優先してください。
実際に大会前や対戦の合間に読み返す人のことまで考えると、検索性はかなり重要です。
⑨ 画像で伝わることは、画像に任せる
盤面状況をすべて文章で説明すると、それだけで何行も必要になります。
そんなときは盤面画像を使います。
特に、
-
理想盤面
-
処理対象
-
アタック先
-
ターン進行
-
分岐が発生する盤面
などは画像との相性が良いです。
画像は記事を豪華に見せるためだけのものではありません。
文章で説明すると長くなる情報を、視覚情報に置き換えるためのもの。
画像1枚で文章を5行減らせるのであれば、積極的に使いましょう。
⑩ 読者が間違えそうなことを先回りする
書き手自身がそのデッキを使い始めたころに、
「ここを勘違いしていた」
「最初はこうして負けていた」
という経験は、非常に価値があります。
たとえば、
「巨人を守ることが大切」
という考え方に対して、
「巨人を守ること自体が目的ではない。巨人が倒れたあとも攻め手を継続できるかを考える」
と説明する。
これは単なるプレイ解説ではありません。
読者の考え方そのものを修正する解説です。
「こうしてください」だけではなく、
「こう考えがちだけど、実際はこう」
まで伝えられると、攻略記事として一段深くなります。
最後に「削る」
記事を書き終えたら、
「もっと書けないか?」ではなく、「削れるところはないか?」
を一度確認してください。
特にチェックしてほしいのは、
-
同じ内容を何度も説明していないか
-
結論までが長くなっていないか
-
1文に情報を詰め込みすぎていないか
-
具体例を増やしすぎていないか
-
画像で代用できないか
-
読者がすでに知っていることまで説明していないか
です。
情報量が多いこと自体が価値なのではありません。
必要な情報に、できるだけ短い距離でたどり着けること。
これを大切にしてください。
読者に「正解」ではなく「思考」を持ち帰ってもらう
攻略記事を読み終わった読者に、
「3ターン目はこのカードを出せばいい」
だけを覚えてもらうのではなく、
「なぜこの状況では、このカードを出すのか」
まで理解してもらう。
それができれば、理想進行から外れたときも、読者自身で考えられるようになります。
そのために書き手がすることは、
自分が無意識に行っている判断を、読者が理解できる言葉に変換すること。
そして、頭の中にあることをすべて書くのではなく、
本当に必要なものだけを残して届けること。
詳しく書くことより、伝わるように書く。
正解を覚えてもらうことより、考え方を理解してもらう。
そんな攻略記事を目指していきたいと考えています。
付録|迷ったら、このテンプレートから書いてみよう
ここまで色々と説明しましたが、
「分かったけど、実際に記事を書こうとすると何から書けばいいか分からない」
という方もいると思います。
そんな場合は、以下のテンプレートをそのまま使ってみてください。
すべてを埋める必要はありません。
自分が伝えたい部分だけを書いて、不要な項目は削ってOKです。
まずは文章としてきれいに仕上げようとせず、それぞれの項目に箇条書きで答えていくくらいから始めてみてください。
攻略記事テンプレート
① この記事で何を伝える?
この記事を読んだ人に、何ができるようになってほしい?
例:
-
○○デッキの基本的な使い方を理解してほしい
-
○○対面で何を意識すればいいか伝えたい
-
自分が勝率を上げられた進行を共有したい
→【 】
まずはこれだけ決めればOKです。
② デッキリスト
使用している構築を掲載します。
構築について特に伝えたいことがあれば、ここで簡単に説明します。
特に説明したいカード
カード名:
→ なぜ採用している?
【 】
→ どんな場面で使う?
【 】
採用カードすべてを説明する必要はありません。
一般的な構築と違う部分や、この記事の攻略に関係するカードだけでも十分です。
③ このデッキの基本的な考え方
このデッキを使ううえで、一番大切なことは?
【 】
初心者がやりがちなミスは?
【 】
それに対して、どう考えればいい?
【 】
ここでは細かいプレイより、
「このデッキは何を目指して戦うのか」
が伝わればOKです。
対面解説テンプレート
ここからは、解説したい対面ごとに同じテンプレートを使えます。
■対○○
① 先攻・後攻
先後選択:
【先攻・後攻】
理由:
【 】
② この対面のポイント
まずは細かく説明せず、重要なことを箇条書きにします。
-
【 】
-
【 】
-
【 】
-
【 】
3~5個程度でも十分です。
③ なぜ勝つ? なぜ負ける?
この対面で負けるとき、何が原因になっている?
【 】
相手に何をされると一番きつい?
【 】
逆に、どんな状況を作れれば勝ちやすい?
【 】
ここが分かると、その後の理想進行を書きやすくなります。
④ マリガン
絶対に欲しいカード:
【 】
できれば欲しいカード:
【 】
この手札ならキープ:
【 】
理由:
【 】
⑤ 理想進行
細かい文章にしなくてOKです。
まずは、
「このターンに何をしたいか」
だけを書いてみてください。
1ターン目
【 】
理由:
【 】
2ターン目
【 】
理由:
【 】
3ターン目
【 】
理由:
【 】
4ターン目
【 】
理由:
【 】
5ターン目以降
【 】
⑥ 分岐
実戦では理想通りにならないので、重要な分岐だけ書きます。
■相手が○○だった場合
→【 】
理由:
【 】
■相手が△△だった場合
→【 】
理由:
【 】
すべての分岐を書く必要はありません。
勝敗に大きく影響するものだけでOKです。
⑦ 相手に何を要求している?
この進行によって、相手にどんなカードを要求できる?
【 】
例:
「ここで○○を処理することで、次のターンに相手は△△+□□を両方持っている必要がある」
というように考えてみます。
⑧ 理想進行から外れたら?
ここはかなり重要です。
カードが揃わなかったとき、
何を基準にプレイを決めればいい?
【 】
迷ったときに一番優先することは?
【 】
絶対に避けたい状況は?
【 】
理想進行を覚えてもらうだけではなく、
理想から外れたときの判断基準まで伝えられれば、かなり良い攻略記事になります。
最後にチェック
記事を書き終わったら、以下だけ確認してみてください。
-
最初に結論を書けている?
-
「なぜ?」まで説明できている?
-
一文が長くなりすぎていない?
-
分岐を文章に詰め込んでいない?
-
同じ説明を何度もしていない?
-
全部のパターンを書こうとしていない?
-
画像にしたほうが分かりやすい部分はない?
-
読み終わった人が「何を意識すればいいか」を説明できる?
全部できていなくても問題ありません。
文章を書くことから始める必要はありません。
自分が対戦中に考えていることを、まず箇条書きにしてみる。
そこから少しずつ説明を足していけば大丈夫です。
攻略記事を書くうえで一番価値があるのは、文章を書く技術ではありません。
あなたがそのデッキを使って、試して、負けて、考えて、見つけたことです。
それを読者に伝わる形に整理する。
まずはそこから始めてみてください。





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